ブルゴーニュ ロマネスクの旅 Ⅴ (フォントネー修道院③) [海外@ブルゴーニュ2011]
回廊のある内庭から共同寝室のある建物挟んで向こう側は大庭園となっていました。
「フォントネー」とは、「泉」というラテン語の語源をもち、「泉に泳ぐ人」を意味するそうです。
敷地にはあちらこちらから泉が溢れています。
修道院の建設場所として、ただ単に人里離れた所ならばどこでもよいというわけではなく、
水利の便がよい所が選ばれました。同じシトー会のシルバカーヌやセナンクの修道院も水利の便がよい所でした。
写本作業室の出入り口では丁度薔薇の花が咲いていました。
修道院の中には様々な機能が揃っていました。
写本作業所を出て左には、病気になった修道士たちのための病院(非公開)がありました。
庭では薬草が栽培されているそうです。昔から各修道院には修道院独自の薬草の処方があり、
現在まで伝えられているとのことです。
そして、右には牢屋(非公開)です。13世紀には病人の為の食堂であったところで、16世紀に作られました。
修道院の院長の判断の下で、戒律、会則に反した修道士たちを収監していたそうです。
丁度薔薇が咲いていて綺麗でしたが、そういわれてみると窓枠や鍵にその名残がありました。
写本作業室を出たところの正面にあるのが、年季の入ったこの建物、13世紀に建てられた鍛治作業所です。
自給自足の修道院生活で必要な農耕、牧畜、山林整備の工具などの道具類などがすべてここで作られました。
建物沿いに流れる川に水車をつくり動力源にしていました。
仕組みが分かるように模型がおいてありました。
右側の蔦が絡まっているのが牢屋で、左の建物がフランスで初めて鉄道を敷設したマルク・セガンに関する資料を展示しているセガン展示室(非公開)になっていますが、もとは修道院を訪れた人の為の台所と食堂でした。
左は貴賓室(非公開)で、修道院が1547年以降王室の庇護の下にあった時代に貴族が修道院を訪問した際の居住場所となっていました。王室貴族の寄進により建設されたそうです。
正面玄関前の噴水です。
奥に見えるとんがり帽子の屋根の建物が12世紀から13世紀にかけて建てられた鳩舎、犬舎(非公開)です。
鳩は通信用に飼われていて糞は農耕のための肥料に使われ、
犬舎は近隣の森に狩猟にくる貴族たちが利用する狩猟犬の飼育用でした。
そして、正面玄関傍にある外来者用の礼拝堂と製パン室です。13世紀に建てられましたが、
現在では書店、博物館となっています。
屋根の上には当時の煙突が残っています、現在でも使えそうなパン焼き釜でした。
これで修道院の内部をぐるりと一周してきたことになります。
・・・つづく。
美しい庭園ですね。
by ねじまき鳥 (2011-06-16 22:25)
鍛冶作業所は映画「もののけ姫」を思い出しました。
出来た当時、13世紀頃だと、鍛冶屋というよりおそらくは錬金術の実験がメインだったのではないかと推測するんですが。
その辺の記載とかはなかったですかね?
by 雅 (2011-06-16 23:41)
発想力が貧困なせいか、こういう景色を見ると
ドラクエかファイナルファンタジーの世界を思い出してしまいます。
キレイに整備された庭園ですねー
by まる (2011-06-17 00:16)
素敵なところですね♪薔薇をみながら薬草栽培もして
みたいです。(収監されるのはいやだけど...^^;)
by miyoko (2011-06-17 01:56)
いやぁこの修道院は凄いですね^^;
写真を撮り出したら1日ではとても足り無そう、、、魅力的です
by munesue (2011-06-17 04:12)
整備が素晴らしいです。
中にいてことはすべて足りるんですね。
by コンブ (2011-06-17 05:32)
キレイに刈り込まれ手入れが行き届いてますね。
いつも素敵なところに行かれますね^^
by 土芽 (2011-06-17 06:34)
これは美しすぎます!(笑)
一枚目の写真で溜息が出ちゃいました。
庭園美術館も綺麗だって思ったけど、比じゃないです~~
by リュカ (2011-06-17 07:57)
(^o^)/
by ぷーちゃん (2011-06-17 08:31)
フォントネー修道院、13世紀の建造物ですか、石の文化は朽ちなくて
良いですね!
by hieroh66 (2011-06-17 08:33)
水車、壁面のバラ、溶鉱炉、もちろん建物、
これらすべてが西洋画みたいに見えます。
美しいですね~~~~。
こういう奥深いところへ出かけられるkuwachanさん、素敵っ!!!
6枚目の写真、好き。
鍛冶作業所の雰囲気、妙に惹かれました。
by ake_i (2011-06-17 09:27)
いつかこちらこそおともさせてください(笑)
by ake_i (2011-06-17 09:29)
niceありがとうございました。
どの風景も写真になりますね。
by kawasemi (2011-06-17 10:15)
青い空、乾いた空気感がまぶしいお写真ですね。
修道院の薬草園は、ハーブ関係者としてはぜひ見てみたいものの一つです。
秘密の処方もあったりして…なんて想像を掻き立てられます。
by めりっさ (2011-06-17 11:14)
♪ねじまき鳥さん
はい、とっても美しいですよね。
日本の宮内庁並みの綺麗にお手入れされた庭園でした。
by kuwachan (2011-06-17 12:54)
♪雅さん
映画「もののけ姫」に出てくるのですか?観ていないのでわかりませ~ん(>_<)
入り口で貰ったパンフレットをもう一度よくみたのですが
残念ながらそこまでは記載してありませんでした。
そこにあったパネルには書いて(もちろんフランス語)あったかもしれません。
by kuwachan (2011-06-17 12:56)
♪まるさん
あまりに綺麗過ぎると実在していないような気になりますものね(^_-)-☆
一糸乱れぬお手入れって感じでしたよ。
by kuwachan (2011-06-17 12:57)
♪miyokoさん
行った時期が丁度薔薇やお花の開花と重なり、また新緑も綺麗だったので
園内の散策がとても気持ちよかったです。
収監される建物もなかなか素敵でしたよ^^
by kuwachan (2011-06-17 12:57)
♪munesueさん
嬉しいですね^^
もちろん実物は私の写真以上のものですが、私の写真をご覧になって
魅力的な場所と思って下さってヽ(^。^)ノ
パリからTGVに乗れば最寄の駅まで1時間ほどそこからタクシーで10分位ですから
日帰りでも充分行けます。車でもそう遠くないところだと思います。
次回のパリ行きの時には是非ご検討下さい☆
by kuwachan (2011-06-17 12:58)
♪コンブさん
これだけ整備されている庭園はなかなかありません。
今でも周囲は何もないので、その昔は車もないですし
すべてをここでするしかなかったのだと思います。
by kuwachan (2011-06-17 12:58)
♪土芽さん
日本の刈り込みと違ってまた楽しいですよね。
ありがとうございます。
こういうことには鼻が利くようです(笑)
by kuwachan (2011-06-17 12:59)
♪リュカさん
お天気に助けられました^^
水と緑が本当に美しくて・・すっごく気持ちがよかったです。
やはり世界遺産は違いますね(^_-)-☆
by kuwachan (2011-06-17 12:59)
♪ぷーちゃんさん
(*^^)v
by kuwachan (2011-06-17 12:59)
♪ake_iさん
お手入れの賜物ですね~^^
近くで見ると\(◎o◎)/!の部分もあるのですが(笑)
こうやって写真に撮ると素敵に見えるような気がします。
奥深いというか、姪っ子と一緒の時には、ツアーでは
なかなか訪れることができないところばかりを選んでいるからかもしれません。
ありがとうございます。
本当にいつかご一緒したいです^^
by kuwachan (2011-06-17 12:59)
♪kawasemiさん
こんにちは。
フランスの田舎は絵になる風景が多いですね。
by kuwachan (2011-06-17 13:00)
♪めりっささん
乾燥した空気感が写真からも感じられますか?
嬉しいです。ありがとうございます。
柵があって薬草を育てているところは見えなかったのが残念です。
想像ではなくて、昔から修道院ごとに秘密の処方があるみたいですよ。
そして現在まで伝えられているそうです。
by kuwachan (2011-06-17 13:01)
13世紀の建物ですか、よく、整備されていますね。
by テリー (2011-06-17 14:09)
13世紀と言えば日本では鎌倉時代です。
そのころにもうこんな建物がたてられていたんですね。
by 綾小路曽根斗麿 (2011-06-17 14:59)
文化レベルの高さに愕然としました^^
話が全然違いますが、良いお天気に恵まれましたね。
by hrd (2011-06-17 18:12)
驚きました
自給自足は、野菜、穀物など食糧の生産だけと考えていましたが
それに必要な、工具や治具まで製造していたのですね
by koh925 (2011-06-17 21:05)
非公開の場所があるたびに^^;緊張しますw
のどかで素敵な場所にしか見えないのに・・・。
by 甘党大王 (2011-06-17 22:16)
水車はある意味、今の安全な電力供給の原点ですかね?
by こうちゃん (2011-06-17 23:31)
♪テリーさん
はい、驚くほど綺麗に手入れされていました。
by kuwachan (2011-06-18 07:31)
♪綾小路曽根斗麿さん
初めてのコメントありがとうございます。
日本の時代と比べると鎌倉時代ですか・・・・。
日本の木造建築も素晴らしいものがたくさんありますよね。
by kuwachan (2011-06-18 07:32)
♪hrdさん
修道院でかなり進んだことをやっていたのですね。
ヨーロッパは古代ローマの影響があると思いますね。
おかげさまでお天気に恵まれました^^
by kuwachan (2011-06-18 07:33)
♪koh925さん
食糧だけの自給自足のところもあったと思いますが
ここの修道院では何から何までやっていたようです。
そうしないと何もできない状況だったのだとは思いますが
技術を持った修道士の方がいたのでしょうね。
by kuwachan (2011-06-18 07:34)
♪甘党大王さん
あら~緊張ですか・・・・・(^^ゞ。
「非公開」の建物、窓から覗けるところは覗いてみたのですが
私的に使われているような感じで、お部屋の中が綺麗に整えられていました。
by kuwachan (2011-06-18 07:36)
♪こうちゃんさん
水車はそういうことになるかもしれませんね。
動力源はは川の流れですから、環境にとっても優しいですね^^
by kuwachan (2011-06-18 07:37)
庭園の緑と 空のブルーが綺麗で
まぶしいですね!
by ネイル (2011-06-18 10:37)
キレイな建物ですね~。
空の抜け感が、ヨーロッパという感じがします。
by angie17 (2011-06-18 16:39)
♪ネイルさん
新緑が眩しいほど綺麗で、この季節に行って
本当によかったな~って思いました(^_-)-☆
by kuwachan (2011-06-19 01:02)
♪angie17さん
実際は凄く古い建物なのに綺麗に見えますよね。
空気が乾燥しているからなんでしょうね。
ヨーロッパで写真を撮ると同じカメラなのに
日本よりも綺麗に撮れるような気がします^^
by kuwachan (2011-06-19 01:05)
とんがり帽子の屋根可愛い♪
絵本の世界みたい。(^_^)
とても落ち着きのある素敵な場所ですね♪
静かだ~
by りゅう (2011-06-19 11:02)
小説を読むときに想像しそうな修道院ですね~
パン焼きがまですか。きっと使えちゃいますね。
by egg (2011-06-19 11:44)
美しい写真ばかりで癒されます。
ドコデモドアが欲しいって本気で思いますw
by サチ (2011-06-19 19:45)
しずくのような樹の刈り込みが、いいなあ、と思いましたが、ずいぶん禁欲的
な生活のように見えますね、私だったら逃げ出しそう、というかそうなると
牢屋行き、ってなるんでしょうね!
by cookie (2011-06-19 20:37)
シンメトリーな庭園がきれいですねw
by ふじかわ (2011-06-19 21:24)
♪りゅうさん
この建物だけみると、ヘンゼルとグレーテルとかを思い出しますね。
今は機能していないとはいえ修道院だったところ
まわりは静かですし心も穏やかになる場所でした。
by kuwachan (2011-06-19 22:42)
♪eggさん
特に一度こういうのを見てしまうと、修道院とでてくると
その修道院を連想してしまいますね。
はい、ピザも美味しそうに焼けるんじゃないかしら。
あっ、フランスなのでフランスパンがいいかも(笑)
by kuwachan (2011-06-19 22:45)
♪サチさん
ありがとうございます。
本当に手に入ったらいいですよね(^_-)-☆
by kuwachan (2011-06-19 22:47)
♪cookieさん
ここの刈り込み可愛らしい形で気に入りました。
ずいぶんではなく、清貧、貞潔、従順の下、沈黙、祈り働けの
かなり厳しい禁欲的生活だったようですよ^^
相当な覚悟じゃないとここには入れないでしょう。
by kuwachan (2011-06-19 22:53)
♪ふじかわさん
はい、とっても綺麗な庭園でした。
計算されつくして造られている感じですよね。
by kuwachan (2011-06-19 22:55)
映画に出てくるような場所ですね。 行ってみたい。
by Jetstream777 (2011-06-20 14:37)
♪Jetstream777さん
もし機会があればオススメです。
パリからも充分日帰りできます!
by kuwachan (2011-06-21 12:34)
今回も、すんなり素敵な写真とわかりやすい簡潔な記事が心地よかったです。
フォントネー修道院の当時の様子を目の当たりにできたような気がします。
カビ、正確にはレンズの表面とレンズの張り合わせの接着剤に出ます。
標準ズームにぽつぽつと生えました。
家内の避難先を行ったりきたりで落ち着かず、ご無沙汰してしまいました。
ゆっくり、じっくり楽しませていただきます。
by emu310 (2011-07-03 05:47)
大きな木の葉は丸っとしていて、小さなのは三角なんですね。
水車の建物も味がありますね。久しぶりに見ました。
by pi (2011-07-03 19:41)
♪emu310さん
こんばんは。
ありがとうございます。
きっと、現在のフォントネーが見学用に綺麗に整備されているからですね。
カビはそんなところに生えるのですね。
レンズに一度生えたら使い物にならなくなってしまうのでしょうか。
暫くお見かけしなかったのでどうしていらしゃるのかな?と思っていました。
2重生活、行ったり来たりで大変ですね。
暑さがありますので体調を崩されないようにお気を付け下さいね。
by kuwachan (2011-07-04 00:10)
♪piさん
全然気が付いていませんでした。本当にそうですね!
この刈り込み可愛らしかったです。
水車自体は当時のものではなく作り直したものだと思いますが
建物は当時のものです。作業所だった感じが出ていますよね。
by kuwachan (2011-07-04 00:55)