「フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」展 [美術鑑賞]
前記事にはたくさんの8周年記念のお祝いのコメントをありがとうございました。
これからもボチボチと続けて行きたいと思いますので、よろしくお願いします。
久しぶりに美術鑑賞ネタです(^^ゞ
先日、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催されている
「フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」展を
見に行って来ましたので、そのレポです。
フェルメールの絵、それも初来日ということで、一応押さえておきたいな
という気持ちが働いたのは言うまでもありません。
森アーツセンターギャラリーは、連日夜8時まで開館していて
勤め帰りに寄れるので勤め人としては嬉しいですね。
17世紀の初めにオランダは独立戦争の末、スペインから独立しました。
オランダが東インド会社を設立したのはその独立戦争中の1602年だそうです。
オランダが隆盛を極めた当時、人気のあった絵画が数点ずつ展示されていました。
アムステルダム国立美術館からの絵画も多く、昨年行ったばかりだったので
あっ、これは見たような・・・と思われるものが何点ありました。
HP http://www.tbs.co.jp/vermeer2016/
参考用に展覧会のHPのリンクを張っておきますので、すべてではありませんが
展示されている絵がご覧になれます。
構成は、こんな感じです。
印象に残ったところを記載しておきます。
Ⅰハールレム、ユトレヒト、アムステルダムーオランダ黄金時代の幕開け
Ⅱ-1風景画家たち
オランダはキリスト教でもプロテスタントが主流でプロテスタントが偶像崇拝を禁止したために
風景画、風俗画、静物画が好まれたそうです。
オランダの風景画の特徴としては、当時富の象徴であった牛が描かれていること多かったのですが
その後牛の絵画は英国で好まれ、たくさんの絵が英国へと流出しまったそうなんです。
その結果、オランダにはほとんど牛の絵がなくなってしまったので、
現代になってからアムステルダム国立美術館が買い戻したとのことです。
Ⅱ-2イタリア的風景画家たち
イタリアに4年間行っていた画家が記憶をもとに描いたものがありました。
オランダの風景画に比べ青空が印象的でした。そんなところも好まれたそうです。
Ⅱ-3建築画家たち
教会の内部を克明に再現したものや、架空のものを
Ⅱ-4海洋画家たち
海上交通において、オランダと英国、スペインは最初は協力関係にあったものの
その後海上の交易ルートでオランダは英国と対立し、英蘭戦争に突入することになります。
Ⅱ‐5静物画家たち
実物そっくりに描く。物やグラス、狩りで獲たものなど。
あと、現生の虚しさや生の儚さを表す骸骨とか時計などもよく描かれます。
ミュージアムショップで、ハガキ用の額縁を売っていたので買ってしまいました。
同じハガキでも雰囲気が変わりますよね。絵画っぽくなりました。
Ⅱ-6肖像画家たち
特に人気だったのが集団肖像画。後世に遺したいという気持ちからきたものだそうです
今回の展覧会には来ていませんがレンブラントの「夜警」も集団肖像画のひとつです。
Ⅱ-7風俗画家たち
生活、市場、家事などを描く。
フェルメールの絵もこの範疇でした。
「水差しを持つ女」
これは大きなサイズのハガキだったために残念ながら額縁には入りませんでした。
絵葉書をスキャンしたものです。
フェルメールらしく細部の凝ったところが見られます。
構図はよくある、左から日差しが差し込むもの。朝日です。
白の頭巾に日が当たって、薄らと髪の毛が透けています。
頭巾を付けているのは頭を冷やさないため、精油や白粉が家具に付かないようにするためとのこと。
銀メッキの水差しが置かれている洗面器下を見ると、テーブル掛けてあるタペストリーの柄が
反射して映っている様子が描かれています。ここまで描く画家はほとんどいないそうです。
細部にまでこだわるフェルメールならではとのこと。
そして向かって右後ろには地図です。
赤外線を通してみると、何度も何度も書き直している跡が見られ
地図がもっと大きく左の方まで描かれていたそうです。
結局、このサイズになったのですが
女性と地図との空間を埋めるために青い玉が描かれたとか。
テーブルの右の箱からは青いリボン付真珠のネックレスがはみ出ています。
女性の青いウルトラマリンのスカートはラピスラズリーで描かれた
フェルメールブルーですね。とっても綺麗な色です。
今回のフェルメールの絵の展示は、今までになく絵画に接近して見られます。
私が行った時にはあまり混雑していなかったので時間をずらせば
一番前で思う存分じっくりと見られました。
Ⅲレンブラントとレンブラント派
そしてもうひとつの目玉、レンブラントのローマの戦争の女神「ベローナ」 。
女性が付けている鎧は、やはりお洒落ですね。
鎧といえドレスのような雰囲気です。
手に持っている楯に描かれている口のを開けているのは神でしょうか?
パッと見た瞬間、ローマの休日の「真実の口 」(手を入れるヤツです)に似ているように見えました。
そして締めくくりは
Ⅳオランダ黄金時代の終焉
私はたまたま昨年オランダを旅行する機会があったので、
この展覧会をより興味深く見ることができました。
残念だったのは、あっ、いいなと思ったヤン・ステーンの絵画の絵葉書が無かったことです。
フェルメールやレンブラントのファンにとっては見逃せない展覧会だと思います。
3月31日まで開催していますよ~。
(2016年2月5日鑑賞)
<おまけ>
バレンタインデーに、チョコレートケーキを焼きました。
切り口を撮るのを忘れてしまったのですが、小麦粉にココアを混ぜて焼いたチョコレートのスポンジです。
上にはチョコレートを削って飾ってみました。
(2016年2月14日)
絵画のことはあまりわかりませんが、フェルメールって毎年どこかで展覧会をやってますね。日本人には人気があるんでしょうか?抽象画よりはわかりやすいですが・・・
by takenoko (2016-02-17 04:19)
盾は見た者を石にするメドゥーサですよね。蛇怖い。
ギリシャ神話の女神アテナの盾はイージスはよく聞きます。
マルスの妻か娘「ベローナ」は知りませんでした。
by hanamura (2016-02-17 05:51)
遅ればせながら、8周年おめでとうございます!
今後ともよろしくお願いいたします。
※大事なメッセージを見逃しておりましたm(_ _)m
by またじ (2016-02-17 06:34)
フェルメールはそれまで無かった光を取入れた画家と言われていますが、光の入り方が特徴ですね!
by ma2ma2 (2016-02-17 07:14)
細部にまで凝った素晴らしい絵画ですね。 そして、チョコレートケーキもとても美味しそうです(^.^)
by ぼんさん (2016-02-17 07:27)
おはようございます。果物の絵なんですが、本当に手に取ることが出来そうなくらいリアルで浮き出ていますね。ビックリしました。^^;
by ソニックマイヅル (2016-02-17 10:51)
絵画の見る目がないのですが歳までこった素晴らしい絵画ですね。
by mamii (2016-02-17 12:09)
皆様、こんにちは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。
♪takenokoさん
はい、日本人に人気があります。
海外でもフェルメールの絵の前に集まっているのは日本人ばかりです(^^ゞ
私もそのひとりなんですが(笑)
♪hanamuraさん
詳しいですね~素晴らしい。
私は展示されたところに書いてあった説明文の受け売りです(^^ゞ
西洋の絵画はギリシア神話もよく題材として使われていますね。
♪またじさん
ありがとうございます。
これからもどうぞよろしくお願いします。
♪ma2ma2さん
そこがフェルメールらしいところで
惹きつけられるところでもありますね。
♪ぼんさんさん
フェルメールの拘りが端々に感じられますね。
チョコレートケーキ、たっぷりと食べました!^^
♪ソニックマイヅルさん
そのリアルさが人気だったようです。
お花の場合は本当にそこに生花があるように見えます。
♪mamiiさん
絵画はそのひとつひとつの意味が深くわかるとより興味深く観ることができますが
観た感じで好きか嫌いかでも充分じゃないかと思っています(笑)
by kuwachan (2016-02-17 12:47)
知人からこの展覧会のこと聞いたのですが、残念ながら行けそうになく、ここで行った気にさせてもらいますね。(笑)
手作りケーキもおいしそうです。
by sheri (2016-02-17 18:09)
ありがとうございます。
雪の花が綺麗でした。寒かったしね。
溶けるのも早かったです。
by ryuyokaonhachioj (2016-02-17 19:22)
絵画は疎いですが、
「水差しを持つ女」はフェルメールらしい青が、
「ベローナ」の肖像はレンブラントらしい陰影の付け方が、
それぞれに印象的ですね〜(^^)
盾に描かれたメデューサの立体感が迫力あるなぁ・・・。
イチゴがてんこ盛りの手作りチョコレートケーキ、
豪華で美味しそう〜♪
by あおたけ (2016-02-17 19:34)
絵画はやはり写真と同じような所がありますね。
風景、物撮り、ポートレートなどなど・・・
フレーミング(絵画はどう言うのかな)、陰影の付け方、強弱など写真に参考に出来るところが多いです。
でも、これを自分の手で描くってすごいです。
by ひろし (2016-02-17 20:11)
絵画を観に、、、ここ最近ないなぁ
小学生時代にアトリエ教室に通ったのですが、
今では観るのも描くのもご無沙汰。。。たまにミレーを観に山梨へ行く程度です。
by わけん (2016-02-17 21:35)
夜8時までやってる美術館というのもあるんですね。
見に行きたいには行きたいのですが、遅くまでやってるところなんてないと思っていたので、休みにって思っていました。
六本木なら行けれそうですので、ぜひ行ってみたいですね。
ケーキ素晴らしいですね。苺がいっぱいで美味しそうです。
by Hiloyan (2016-02-17 22:45)
フェルメールの絵は光が印象的ですね。
描かれている人の息遣いまで伝わってきそうです。
by YAP (2016-02-18 08:02)
お。行ってきましたね^^
わたし・・・もしかしたらこの展覧会は
行かないかもー!(ToT
他の展覧会を優先しちゃってますww
by リュカ (2016-02-18 10:29)
皆様、こんにちは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。
♪sheriさん
あ~この美術展行きたい!と思っても行けないこともよくありますよね。
HPをご覧になるともっとたくさん絵画が出ていますので、行った気になると思います(笑)
買ったものほどではないですが、満足しました^^
♪ ryuyokaonhachiojさん
わ~そうだったのですね。
私も雪の花見たかったです^^
♪あとたけさん
私も観るのが好きなだけで、全然詳しくないのです(^^ゞ
やはりフェルメールはこの青が印象的ですよね。
自分で作るとついついてんこ盛りになっちゃうんですよ。
美味しければいっか・・・で、美的センスが全然ありません(爆)
♪ひろしさん
昔の絵画は今の写真のような役割もあったので
共通するところがあるでしょうね。
決まったサイズの中に書く絵画は構図かな?^^
私は絵はテンでダメなので兎に角絵が描ける人にたいしたは
尊敬の眼差しです(^^ゞ
♪わけんさん
ということは絵を描くことはお得意なのでしょうか?
羨ましい限りです。
ミレーを観に山梨へ?それも凄いですよ^^
♪Hiloyanさん
金曜日だけ午後8時まで開館しているところもあるのですが
通常は大体5時か6時で終わりですよね。
六本木は連日8時なんですよ。もしお時間があったら是非いらしてみてください。
夜景もチラッとですが見ることができますよ。
いちごがいっぱいはホームメードならではです(笑)
♪YAPさん
絵画で光の具合を表現するのは凄いなと思います。
細かいところまで丹念に描かれているのがフェルメールの特徴ですね。
♪リュカさん
行ってきました^^
上野で勤め帰りだと定時で即出ないともう無理なんだけど
六本木ヒルズなのでその点、楽でした。
展覧会、全部は行けないでしょ。順番が付いて当然じゃない^^
by kuwachan (2016-02-18 12:58)
美術鑑賞は最近全く行けてない...
ゆっくりするのにはばっちりですよね~
たまには行く予定立てないと絶対無理ですよね(^^;
バレンタインケーキはおいしそうで,
お腹が空いてきちゃいました(´∀`*)
by らる (2016-02-18 18:17)
フェルメール・ブルー
小田急の特急もこの色の車両がありますね
by koh925 (2016-02-18 19:38)
皆様、こんばんは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。
♪らるさん
美術鑑賞は行けたら~という程度の気持ちだと
そのまま行かないで終わってしまうことが多いです(^^ゞ
行きたいと思ったら早目に行くことが一番ですね。
本当はケーキ屋さんに買いに行こうかなと思ったのですが
自分で焼いて節約しました(笑)
♪koh925さん
そうなんですか?知らなかったです。
小田急の特急ってロマンスカーですか?
by kuwachan (2016-02-18 23:35)
ハガキ用の額縁あるのですね^^
何だかいいですね~♫
ケーキ美味しそうですね☆
by miyoko (2016-02-20 21:18)
♪miyokoさん
こんばんは。
そうなんです。
ハガキ専用の額縁がハガキ売り場に置いてあって思わず買っちゃいました。
ハガキもちょっと高級そうに見えますよね^^
by kuwachan (2016-02-21 23:52)