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ポルトガル縦断の旅 その28<バターリャ修道院 その3 ジョアン1世の回廊> [海外@ポルトガル2015秋]

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ジョアン1世の回廊です。
1386年に建設が始まり1515年に完成。
初代建築家アフォンソ・ドミンゲスによって造られた簡素なゴシック様式の回廊に
約100年後にリスボンのジェロニモス修道院(のちのちご紹介しますが(^^ゞ)を手がけたボイタックが
マヌエル様式の装飾を施し、見事な調和を醸し出しています。

 

マヌエル様式は、ポルトガルの大航海時代の繁栄を象徴する建築様式で、海草やロープ、鎖、貝殻、天球儀など
海洋、新大陸、そしてキリスト教の象徴を思わせるモティーフが使われているのが特徴です。

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編み物の縄編みのような装飾や、レース細工のような細かい装飾が
後付されたものとは思えないほどシックリと馴染んでいます。

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中庭に植えられている細長い塔のような樹木は糸杉ですね。

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塔と並んでも遜色ない感じです(笑)

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回廊の北西角にある噴水。

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噴水を囲むようになされている装飾はもちろん石細工ですが、まるで窓辺にあるレースのカーテンのように見えます。

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十字架の部分はエンリケ航海王子の紋章だとか。

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この装飾には↓中央に天球儀が彫り込まれています。

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思いっ切り逆光になりますが

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回廊の部分だけではなく、手摺や屋根に近い部分までびっしりと手の込んだ装飾が施されています。

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一番高い塔の部分だけが白っぽくなっていますが
雷が落ちて壊れてしまったので、最近修復したそうです。
避雷針は付けてなかったのでしょうか?それとも効果がなかった?^^

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建設当時は真っ白だったのかもしれませんが、このくすんだ感じが修道院の長い歴史を感じさせてくれます。

 

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次回は、この回廊沿いにある参事会室をご紹介しますね。

 

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(2015年9月21日午前中)


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コメント 25

hanamura

エッシャーの「だまし絵」を思いました。
造れとか描けと言われても、私には無理です。
って、だれも私にそんなこと言いませんがぁ・・・。
by hanamura (2016-02-23 05:35) 

またじ

本当まるでレースのようですね!
by またじ (2016-02-23 05:57) 

takenoko

レースのような彫刻。日本ならば木彫でしょうが、石とは驚きです。
by takenoko (2016-02-23 06:12) 

ma2ma2

石で彫刻なので、ヨーロッパの建物は作るのに時間がかかったのが判りますね!

by ma2ma2 (2016-02-23 07:24) 

YAP

中庭を取り囲む回廊の雰囲気が好きです。
中と外を同時に感じられるというか、どう説明したら伝わるんだろう?
その内と外をつないでいる感じ、外の空気を吸える場所なのに直接の日光からは陰になっていて。
by YAP (2016-02-23 08:33) 

コンブ

こういった装飾や石細工の職人がたくさんいたのでしょうかね?
完成までにどれくらいかかるのか想像もつきません。
by コンブ (2016-02-23 10:06) 

koh925

何処を切り取っても、どのアングルで見ても凄い建造物ですね
中世の王の権力と、豊かな富の象徴なんでしょうね
by koh925 (2016-02-23 11:58) 

kuwachan

皆様、こんにちは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。

♪hanamuraさん
えっ、エッシャーのだまし絵ですか?
ググって来ましたよ(^^ゞ
なるほど~ですね。


♪またじさん
間近で見ても凄いのですが
写真に撮ると余計にそう見えるように思います。


♪takenokoさん
石のように見えたのですが、違うのでしょうか?(^^ゞ
これだけの装飾、柔らかい石でないと難しいですよね。


♪ma2ma2さん
ここの修道院がある程度完成するまでに7代だったか国王が変わったそうです。
それを聞いただけてもいかに時間が掛かったか分かりますよね。


♪YAPさん
ここの修道院だけでなく、中庭を囲む回廊の雰囲気って好きです。
その昔、特に修道院では、一切外の世界と遮断されていて
このような回廊のある場所は、唯一外の空気に触れられる、
そう、中と外とを繋ぐ場所だったと聞いています。
そういう空気感が今でも残っているのではないでしょうか。


♪コンブさん
そんなにたくさんいたとは思えません。
だから、完成まで100年とか200年とかの単位になるのだと思います。


♪koh925さん
凄い建造物なので世界遺産になったのだとは思いますが
ナポレオンによって破壊され一時は廃墟になっていたとか。
その後修復されて現在に至っているようです。

by kuwachan (2016-02-23 12:56) 

らる

この外壁の装飾はすばらしいですね!!!
近くで見てみたいです.
くすんだ感じは歴史を感じますが,真っ白な,真新しい時期も
見てみたかったと思わせてくれますね(^^♪
by らる (2016-02-23 15:25) 

ソニックマイヅル

歴史的建造物ですね!迫力を感じています。またつくりの一つ一つが芸術ですね。^^;
by ソニックマイヅル (2016-02-23 16:02) 

テリー

手の込んだ装飾、すばらしいですね。
こういう修道院は、他では、見られないですね。
ポルトガルまで、行く機会は無いと思いますので、ブログで、楽しませて、戴き、ありがとうございました。
by テリー (2016-02-23 19:05) 

ふにゃいの

素敵な回廊ですね~。
うすい感じが、ホントにレースみたい。
こういう建築は好きです。
実際にみてみたい!
by ふにゃいの (2016-02-23 23:01) 

kick_drive

こんばんは。もう凄すぎて何と言っていいのかわかりません。
これだけのものを重機や工具が無い時代に100~200年で建設したことも恐ろしいくらい早いような気がします。
by kick_drive (2016-02-23 23:24) 

sheri

マヌエル様式って独特ですね。装飾がスゴイ!
ポルトガルって益々興味がわいてきました。
by sheri (2016-02-23 23:56) 

hrd

建築開始から完成まで150年もかかっていると、完成時には既に建築開始当時の修復も必要だったりして?
くすみを取った真っ白の修道院も素敵でしょうね^^
by hrd (2016-02-24 07:33) 

ryuyokaonhachioj

ありがとうぎざいます。
あのミニのニコンで撮れたら面白いですね。
by ryuyokaonhachioj (2016-02-24 10:24) 

kuwachan

皆様、こんにちは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。

♪らるさん
見事でしょ!
思わずうなっちゃう位素晴らしかったですよ^^
今だったらCGで真新しい時期の修道院を作ることも
簡単にできそうですよね(笑)


♪ソニックマイヅルさん
これだけ装飾が施されていると建造物であり芸術作品ですよね。
本当に素晴らしいです。


♪テリーさん
ポルトガル独特のマヌエル様式の装飾が見事でした。
機会があればポルトガルまで足を延ばして
是非、本物をご覧いただきたいです^^


♪ふにゃいのさん
素朴な回廊も修道院らしくていいのですが
ここの回廊は装飾が見事に融合して素敵な回廊になっていますよね。
ポルトガルの建築物は独特雰囲気があって見応えがありましたよ^^


♪kick_driveさん
世界遺産に相応しい世界遺産ですよね。
その当時は、何代、何年にも亘って建設するのが普通だったので
こんなものかと思っている人が多かったかもしれないですね。
スペインのサグラダファミリアは今も造り続けていますが
そんな感じなのでしょうね。


♪sheriさん
マヌエル様式、ポルトガル独特な様式なのですが
ポルトガルの全盛時代の象徴でもあり
今でいうと盛った感じ?^^の装飾が凄いんですよ~。
実物を見て、その凄さを是非確かめて頂きたいです。


♪hrdさん
回廊を造って100年後に装飾ですから、
実は、補強のついでに装飾、だったのかもしれないですね(笑)
真っ白な修道院は、お城のようだったかも^^


♪ ryuyokaonhachiojさん
ね、面白いですよね。
スパイ映画だったら、あの大きさでも大きい位かもしれないですよ(笑)

by kuwachan (2016-02-24 12:59) 

yoriko

素晴らしい彫刻にただただ感心します
歳月をかけて世界に誇る芸術が完成したのですね
でも気の遠くなるような歳月のついかです
by yoriko (2016-02-24 16:54) 

リュカ

糸杉、こんなに高くなるんですねー。
ゴッホが描く糸杉も誇張じゃないのかなんて
思っちゃいました(笑)
by リュカ (2016-02-24 17:57) 

あおたけ

バターリャ修道院、こうやって斜塔を見上げると、
まるでお城のような豪華さですね〜!
回廊の石細工も本当に見事。
十字架や天球儀など、ひょっとしてアーチの一つ一つが
違う装飾になっているのですか?
回廊の光の入り具合もいい雰囲気ですね(^^)
by あおたけ (2016-02-24 19:33) 

わけん

ヨーロッパでは500年前の建物なんて当たり前なのでしょうね
やっぱ行ってみたい、、、
いつかきっと。。。2~3回のトランジット希望(笑)
by わけん (2016-02-24 21:40) 

kou

細かな装飾が連なっているので、ひいてみると、レースとか寄せ木細工のような印象を受けます。
表面の色合いが黒いのは、汚れではなく、砂岩などに含まれる鉄分が酸化反応するせいの場合もあるようです。
by kou (2016-02-24 21:56) 

kuwachan

皆様、こんばんは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。


♪yorikoさん
今では考えられないほどの年月をかけて造られた修道院。
細かな彫刻にため息がでました。


♪リュカさん
糸杉、ヨーロッパではよく見かけるのですが
ここだけじゃなくてどこもすーっと高くなっています。
ゴッホが描いた糸杉も全然誇張じゃないです(笑)
他は誇張の部分があるかもしれないけど、糸杉はそのものって感じよ!


♪あおたけさん
ね、お城みたいでしょ。私もそう思いました。
今はかなり煤けてしまっていますが
できた当時はそれはそれは綺麗だったでしょうからね。
装飾はアーチひとつひとつ全部が違うわけではないと思いますが
全てが同じではないようでした。
隙間から差し込む光がいい感じですよね。


♪わけんさん
さすがに500年というとざらではないでしょうが
100年位はざらみたいです。
ヨーロッパ、いいですよ~帰ってきた途端に行きたくなります(笑)
トランジットもなかなか楽しいのですが
荷物がなくなる可能性が高いので、帰りならいいかな(^^ゞ


♪kouさん
よくここまで細かい装飾を施しましたよね~凄いのひと言です。
本当にレースのようでしたよ。石とは思えない彫刻です。
なるほど~黒っぽくなるのは、石の成分にもよる場合もあるのですね。
長い間の汚れとばかり思っていました(^^ゞ

by kuwachan (2016-02-25 00:04) 

Hiloyan

手の込んだ装飾ですね。
近くから見ても遠くから見ても素敵です。
by Hiloyan (2016-02-25 22:10) 

kuwachan

♪Hiloyanさん
お返事遅くなってごめんなさい。
マヌエル様式の特徴でもあるのですが
細かい装飾が凄いですよね。素晴らしかったです。
by kuwachan (2016-02-29 12:42) 

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