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フランス ミディ・ピレネー地方へ! その37(オーギュスタン美術館 後編@トゥールーズ) [海外@仏 ミディ・ピレネー2016秋]

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オーギュスタン美術館の続きです。


ここがオーギュスタン美術館のメインの部分なのですが、サン・セルナン・バジリカ大聖堂や
その他トゥールーズ近辺(と思います)の修道院、教会などに飾られていたロマネスク様式の
柱頭彫刻やレリーフ等が集められ、展示されています。


Chrismon Borne by two Angels (2人の天使によって運ばれるChrismon?)

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この大きなブロック状の石は何かと思ったら、向って右の説明書(フランス語と英語)によると・・・・
これはリンテル(まぐさ石)で、恐らく、大きなドアか広い間口の上に置かれていたものだとか。

中央にあるのが「chrismon」と呼ばれるもので、キリストの象徴となっていて、
ギリシャ語でのキリストの名前(Khristos)のモノグラムです。

アルファの(A)とオメガ(ω)の文字が、そのループが植物の装飾に置き換えられている
P(rho)と組み合わさり中心にある十字形のX(khi)から垂れています。
アルファとオメガは、ギリシア語のアルファベットの最初と最後の文字であって、
キリストの栄光の本質、すべてのものの始まりと終わりを指すものだそうです。



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聖母子像

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聖人Nicholasの伝説

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聖人の殉教(その様子がよく表されていますね)

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上部の格子パターンと円が連動した頂板(蓋?)だそうです。
下部は、ロマネスク彫刻と言えばやっぱりこれでしょう。怪物のような頭を持った鳥

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市松模様の頂板(蓋)
スクロールする葉っぱに絡むライオン

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上部 鳥とスクロールする葉っぱの頂板(蓋)
下部 最後の審判とキリストの復活

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ダビデ王と音楽家

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ライオンの洞窟の中のダニエル(旧約聖書)

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上部 怒りに満ちた動物たちの頂板

下部 洗礼者ヨハネの物語

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ゲッセマネ(エルサレムのイエス・キリストが苦悩の祈りをささげた場所)の園でのキリスト
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船を漕ぐ人

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洗礼者ヨハネの首を捧げるサロメ(新約聖書)
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見事な柱頭彫刻、まるでレースのようなレリーフ、ため息が出る程素晴らしかったです。
石棺などは大きいですが、柱頭彫刻を見るたびによくこんな小さなところに
聖書などの場面をぎゅっと凝視くして表現しているなと思います。
当時の職人さんたちの技術の高さが覗えます。
見応え充分、遥々トゥールズまでやってきた甲斐がありました。



そろそろ、この日の宿泊地であるカルカソンヌへ行く列車の時間が迫ってきました。


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最後に修道院の教会のところを見学しました。


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ステンドグラスに太陽の光が差し込んでいました。


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パイプオルガンの上にある薔薇窓が素敵ですね。


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レンガ造りの建物の街トゥールズも見納めです。


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ホテルに立ち寄り、預けておいた荷物をピックアップして駅へと向かいました。



トゥールズはこれでお終いです。
次回からカルカソンヌです。




(2016年9月9日午後@トゥールズ)


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コメント 25

takenoko

面白い展示方法ですね。こうするのンが一番でしょうね。
by takenoko (2017-07-29 04:44) 

ソニックマイヅル

おはようございます。アートを感じる空間ですね。^^;
by ソニックマイヅル (2017-07-29 08:15) 

こんちゃん

現代と過去がものすごく上手く調和されている空間ですね。
by こんちゃん (2017-07-29 09:05) 

tarou

照明が変わるだけで、雰囲気が変わりますね(^_-)

by tarou (2017-07-29 09:12) 

ma2ma2

海外は美術館とかも撮影OKなので思い出になりますね(^^)
by ma2ma2 (2017-07-29 11:54) 

YAP

前記事のガーゴイルもそうでしたが、こういうのが間近で見られる展示というのはいいですね。
これらの彫刻も、ステンドグラスのように物語が刻まれているんですね。
by YAP (2017-07-29 16:22) 

ふにゃいの

説明部分を柱に見立てて、
面白い、そしてカラフルな照明も面白い
展示方法ですね。
柱がないのは残念なのかもしれませんが、
頭の彫刻が近くで見られて、それはそれで
いいですね。
カルカソンヌ!楽しみです。

by ふにゃいの (2017-07-29 19:24) 

kuwachan

皆様、こんばんは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。

♪takenokoさん
以前柱頭彫刻の部分だけ切り取って展示されていたところもありましたが
ここの展示方法は、工夫された展示だと思いました。


♪ソニックマイヅルさん
美術館らしい展示方法ですよね^^
教会とか聖堂での展示だとこうならなかったと思います。


♪こんちゃんさん
過去のものを展示しているのですが現代風の展示。
コラボが上手くいっていますよね。


♪tarouさん
そうですね。
照明の力も大きいですね。


♪ma2ma2さん
見ただけだとやっぱり忘れてしまうので
こうやって写真を撮ることができると、
1年近く経っても思い出すことができます^^


♪YAPさん
はい、観る方にとっては間近で作品が見られるでとっても嬉しいです。
ステンドグラス技術が進化して広まったのはゴシックの時代で
その前のロマネスクの時代にはこのように彫刻で物語を表現するのが
一般的だったのだと思います。


♪ふにゃいのさん
元修道院だったスペースを上手く利用した展示方法ですよね。
確かに本物の柱に彫刻があるのが本来の姿ですが
本来の姿で見るのは上を向いていなければならないので
見難く、更に辛いものがあります。
この展示方法だと、柱頭彫刻らしさを残しつつ、作品の保護もでき
見学者にとっては低い位置に展示されているので
見やすくなっていてよかったです。

by kuwachan (2017-07-29 20:22) 

hanamura

提灯(ランタン)が、気になって仕方ないです。(笑)
新しいデザインなのか?伝統的なものなのでしょうか?
もう、こういうのが、大好きです。わ~い!楽しいなぁ~。
by hanamura (2017-07-29 20:31) 

テリー

柱頭彫刻、あまり、劣化せずに、残っているとは、立派ですね。
by テリー (2017-07-29 21:10) 

Jetstream

巨岩をレリーフ、彫るだけでも大変なのに上手く創作されてますね。
このような美術館が多くある、我が国も昔からの建造物や芸術品が残されていますが、ヨーロッパは遥か長い歴史の重みを感じさせますね。
by Jetstream (2017-07-29 21:26) 

sheri

1枚目のお写真が既にアートですね。
by sheri (2017-07-29 23:38) 

kuwachan

♪hanamuraさん
かなりの数がぶら下がっていますからね^^
伝統的なものというよりも、新しいデザインって感じがしましたけど
実際のところはどうなんでしょうか?????^^


♪テリーさん
ある程度修復をしているのではないかと思いますが
劣化する前に美術館の方で保管することにしたのかもしれないですね。


♪Jetstreamさん
それだけの技術を持った職人さんがいたからこそできたのでしょうね。
宗教的なものも多いですし、芸術に対する考えが違うように思います。
一番大きいのはお金の掛け方かもしれませんが^^


♪sheriさん
そう、展示品だけでなく展示自体が芸術作品になっているんですよね。

by kuwachan (2017-07-29 23:41) 

kou

照明の色合いが独特です。
ここまで個性が強いものを使ったところって、現代アート系以外では、あまり記憶にありません。
by kou (2017-07-30 01:15) 

あおたけ

柱頭彫刻の展示、鮮やかなランタンと相まって、
アーティスティックな面白い空間ですね~(^^)
柱頭ひとつひとつに施された繊細な彫刻も、
まさにそれぞれが芸術品で、
じっくりと眺めたくなりますね☆

by あおたけ (2017-07-30 12:50) 

kuwachan

皆様、こんばんは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。

♪kouさん
柱頭彫刻の展示としては、今まで見た中で一番印象に残る展示方法かもしれないです。


♪あおたけさん
柱頭彫刻を間近で見られる機会は少ないのですが
ここの美術館ではこの展示方法をおかげでじっくりと見ることができました。
丁寧に彫り込まれた作品の素晴らしさに感動を覚えました。

by kuwachan (2017-07-30 21:08) 

ぼんさん

太陽の光がステンドグラスに差し込む様子を自分の目でも見てみたいです(^^)
by ぼんさん (2017-07-30 22:04) 

Loby

ブロック状の石の装飾の説明、
まるで『ダヴィンチコード』の中の一節のようで
興味深かったです^^b


by Loby (2017-07-30 22:23) 

miyoko

照明も素敵ですね^^
by miyoko (2017-07-30 22:46) 

snow

やっぱりステンドグラスの光に眼が行っちゃうね
好きなんだなぁって思う(^^)/

by snow (2017-07-30 23:15) 

tarou

お早うございます、諏訪湖にコメントを有難うございました。
湖畔を散歩中に亀が乗った、遊覧船が停泊していました、
珍しかったのでパチリでした。

by tarou (2017-07-31 07:51) 

kuwachan

皆様、こんにちは。
ご訪問、nice!&コメントをありがとうございます。

♪ぼんさんさん
今回はたまたま光が差し込む時間に見学ができましたが
タイミングを合わせるのは難しいですよね^^


♪Lobyさん
英語で記載されていた説明文を私が翻訳したので内容が怪しいですが(^^ゞ
文字の組み合わせということだけは間違いないようです(笑)


♪miyokoさん
照明で印象が随分変わりますよね。


♪snowさん
好きなものというのはそういうものですよね^^
私の場合、ロマネスクの彫刻にすぐ眼が行っちゃいます^^


♪tarouさん
散策すると色々とじっくり見られますね。
車で通っただけとは違います。

by kuwachan (2017-07-31 12:33) 

みーる

ほんとですね 職人さんの腕の良さを しみじみと感心します。
ステンドグラスの優しい陽射しが、素敵ですね
by みーる (2017-07-31 16:12) 

aloha

赤と青のランプ、グリーンのランプが印象的ですね。
正直なところ、数々のレリーフよりも、
1枚目のお写真の、奥行のある空間に下がるランプに釘付けです。
by aloha (2017-08-01 00:08) 

kuwachan

♪みーるさん
昔は全てが手作業ですから今とは違って時間も掛かるし大変だったと思います。
そうですね。ガラスを透すと光が柔らかくなり、その微妙な色合いがまた綺麗ですよね^^


♪alohaさん
空間を利用した珍しい展示方法だと思いました。
作品を照らし出す場合多くの場合スポットライトや間接照明が多いと思いますが
このような吊り下げ方のランプもステキですよね。

by kuwachan (2017-08-01 12:36) 

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