ポルトガル縦断の旅 その31<バターリャ修道院 その6 ランチです> [海外@ポルトガル2015秋]
息を呑むような精巧で素晴らしい彫刻が施された未完の礼拝堂を見学したあとは、
バターリャ修道院も真ん前にあった、レストラン(ホテルもやっていたみたい)でランチです。
ひょうきんなコックさんがお出迎えでーす。
私たちが食べたメニューとは違うかもしれませんが、ランチは8.5ユーロって黒板に書いてあったので
大凡1000円位の感じですね。
ポルトガル縦断の旅 その30<バターリャ修道院 その5 未完の礼拝堂> [海外@ポルトガル2015秋]
さて、いよいよ未完の礼拝堂です。
この礼拝堂は、バターリャ修道院を創設したジョアン1世の長男で、のちに国王となるドゥアルテ1世が
自らと子孫をまつる殿堂としての建設に着手し、没後はのちのマヌエル1世の引き継がれて
100年ほど工事が続けられたそうですが、ついに未完に終わってしまいました。
未完となった理由は、当時建設が始まっていたリスボンのジェロニモス修道院に関心が移ってしまったとか
設計上のミスなどの説があるそうですが、ハッキリしたことは分かっていないとのこと。
では、入りましょう。
礼拝堂の入口の幾重にも重なったアーチの彫刻が凄いです。
もう、お気づきだと思いますが、未完の部分はこちらです。
ポルトガル縦断の旅 その29<バターリャ修道院 その4 柱のない参事会室> [海外@ポルトガル2015秋]
参事会室です。
この部屋を設計したのは、アフォンソ・ドミンゲス。
当時としては非常に斬新な設計で、交差リブヴォールトによって支えられている部屋には、
柱が1本もありません。
リブヴォ―ルトについて簡単にご説明しますと
「ヴォ―ルト」とは半円筒形(かまぼこ型)の天井のことで、
対角線状の湾曲した肋骨状の骨組み材の部分が「リブ」です。
従って、交差リブヴォールトとは左の写真のような
天井の建築形式のことだと思われます。
参事会室は、部屋が広く、かまぼこ型というよりドーム型の天井。
湾曲した肋骨状の骨組みが16本もあるので、さらに進化したもの?
実は柱のない空間を感じていただけるような部屋の写真が撮れていなくて・・・非常に残念です(>_<)
柱が1本もなかったために、完成した時には石の天井が落ちるのではないかと大騒ぎになり
設計者のアフォンソ・ドミンゲスが安全性を証明するために3日3晩この部屋に座り続けたとか。
そして、現在もこの部屋の片隅の少し高いところから見守っています。(ボケてますが(^^ゞ))
この部屋に飾られている色鮮やかなステンドグラスは、キリストの受難の場面です。
16世紀のものとのことです。
参事会室から中庭を望む。
ポルトガル縦断の旅 その28<バターリャ修道院 その3 ジョアン1世の回廊> [海外@ポルトガル2015秋]
ジョアン1世の回廊です。
1386年に建設が始まり1515年に完成。
初代建築家アフォンソ・ドミンゲスによって造られた簡素なゴシック様式の回廊に
約100年後にリスボンのジェロニモス修道院(のちのちご紹介しますが(^^ゞ)を手がけたボイタックが
マヌエル様式の装飾を施し、見事な調和を醸し出しています。
マヌエル様式は、ポルトガルの大航海時代の繁栄を象徴する建築様式で、海草やロープ、鎖、貝殻、天球儀など
海洋、新大陸、そしてキリスト教の象徴を思わせるモティーフが使われているのが特徴です。
編み物の縄編みのような装飾や、レース細工のような細かい装飾が
後付されたものとは思えないほどシックリと馴染んでいます。
中庭に植えられている細長い塔のような樹木は糸杉ですね。
塔と並んでも遜色ない感じです(笑)
ポルトガル縦断の旅 その27<バターリャ修道院 その2 教会と創設者礼拝堂> [海外@ポルトガル2015秋]
まず教会の部分です。
奥行が約80m、高さは32m、ポルトガルでも1、2の規模を誇るそうです。
入った途端に厳かな雰囲気が漂ってきます。
床にはめ込まれた石碑。
上下反転させてみたら、骸骨が描かれていたので、誰かのお墓かもしれないですね。
<追記>
かもしれない、ではなくお墓でした(^^ゞ
アトリエSAKANAさんが教えて下さったのですが、ウィキペディアによると、
1480年から1515年の間、建築を指示したマテウス・フェルナンデスのお墓だそうです。
アトリエSAKANAさん、ありがとうございましたm(__)m
教会の内部にステンドグラスを通して柔らかい日差しが差し込み、
所々にステンドグラスの彩りが壁に映っています。
高さ32mというと感覚が掴めませんが、約10階建てに匹敵するということ。
天井を見上げると圧倒的な高さと感じるのも当然ですね。
ポルトガル縦断の旅 その26<バターリャ修道院 その1> [海外@ポルトガル2015秋]
再びポルトガルの旅行記に戻ります。
第4日目は、コインブラから更に南下して、まずバターリャ修道院を見学。これも世界遺産です。
そして、午後は漁師の町であり、ポルトガルのビーチリゾート、ナザレへと行きます。
「フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」展 [美術鑑賞]
前記事にはたくさんの8周年記念のお祝いのコメントをありがとうございました。
これからもボチボチと続けて行きたいと思いますので、よろしくお願いします。
久しぶりに美術鑑賞ネタです(^^ゞ
先日、六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーで開催されている
「フェルメールとレンブラント 17世紀オランダ黄金時代の巨匠たち」展を
見に行って来ましたので、そのレポです。
フェルメールの絵、それも初来日ということで、一応押さえておきたいな
という気持ちが働いたのは言うまでもありません。
森アーツセンターギャラリーは、連日夜8時まで開館していて
勤め帰りに寄れるので勤め人としては嬉しいですね。
Happy Valentine’s Day! [お花]
今日はバレンタインデーですね。
ということで今日はバレンタインデーに因んだアレンジです。
花材は、バラ、カーネーション、ガーベラ、スイトピー、カスミソウ、スプレー菊。
ハート型のブーケホルダーを使ったのですが、これを生かすのが結構難しかったです(^^ゞ
ホルダーの中にお花を詰め込みすぎてしまって、もう少し少な目にした方がハート型で生きたかもしれません。
横から見るとこんな感じです。
すこしハイキー目で撮ってみました。、
撮る場所を変えると雰囲気も変わります。
今回のアレンジはカスミソウに助けられた感じです(笑)
<おまけ>
バレンタインデーは私のブログ記念日でもあります。
皆様のnice!やコメントに励まされ、おかげさまで今年で8周年を迎えることができました。
取り敢えずはポルトガルの旅行記まだまだ続きますので(^^ゞ
これからもお付き合いの程、どうぞよろしくお願いします。
(2016年2月14日)
ポルトガル縦断の旅 その25<ポルトガル最古の大学があるコインブラ その4> [海外@ポルトガル2015秋]
一度建物から出て一番端っこにある図書館を見学します。
扉の上にある紋章は国王の紋章だそうです。
この図書館はジョアン5世の命によって建てられました。建物はバロック様式、
もっとも豪華な大学の図書館であり、ポルトガル最高級の文化財と言われています。
しかし、残念なことに図書館の内部は撮影禁止でした。
で、ポルトと同様学生が売っていた↓パンフレットを買いましたので
その画像を拝借しますね^^あっ、コインブラでは写真撮影はなかったです^^
コインブラ大学では、学生は入学時にカッパと呼ばれる黒いマントを購入し
所属する学部のワッペンのようなものを付けて町を歩く風習があるそうです。
図書館の内部です。
内部の装飾は中国風の意匠になっていて、見事というほか言い様がないです。
蔵書は30万冊とか。特別に許可された研究者のみが閲覧することができます。
書架には非常に目の詰んだ硬いオーク材が使われていて、その木材が放つ匂いの防虫効果により
害虫による問題がないそうです。それも凄いですよね。
書架の上の装飾は金泥細工です。
手摺の彫刻も見事です。
ポルトガル縦断の旅 その24<ポルトガル最古の大学があるコインブラ その3> [海外@ポルトガル2015秋]
前記事で、建物につき、hanamuraさんからご質問がありましたが、
コインブラが首都だった頃に王宮だったところが、コインブラ大学となっています。
ご参考→こちら
鉄の門は、王宮の守りの要、コインブラの城砦(じょうさい)の門だったそうです。
建物内部の見学です。まず最初は、武器の間とその奥にある黄色の間。
宮殿だった頃の国王の住居の一角で、黄色の間(右)は壁が黄色く塗られているからだそうです。
王室や或いは大学の衛士であるアルシェイロが大学の公式のセレモニー(総長の就任式、始業式など)
の「警護」に赴く際の武器が保管されています。
扇型に突き刺さっている槍がアルシェイロが儀式に携行する「アルシャ」というもので、
細い槍と小さな斧が一体となっています。ヨーロッパの絵画にはよく登場しているそうですが、
意識して絵を見たことがなかったので知らなかったです(^^ゞ
↑壁の下の部分にはアズレージョですね。
窓の外にはコインブラの街が眼下に広がっています。