イタリア トスカーナへの旅 6 (第2日目 オルビエートその4) [海外@伊トスカーナ2016春]
ドゥオーモの右翼廊の奥にあるサン・プリツィオの礼拝堂です。
フレスコ画は、ミケランジェロにも影響を与えたと言われているルカ・シニョレッリによるものです。
空間の構成がシスティーナ礼拝堂の天井画と似ているとか。
一応システィーナ礼拝堂には行ったことがあるのですが(笑)
「黙示録」(新約聖書のヨハネの黙示録)からテーマを取って描かれているそうですが、
旅行社から貰った教養ガイドによると
「世界の終わり」をテーマに「最後の審判」とともに「偽キリスト」が描かれているということです。 ↓「善人と悪人の選別」
「最後の審判」は、人間が地獄に落ちている様子が描かれているのでそうだろうというのが分かりますが、
どれが「偽キリスト」に当るのかはどれなのか???
↓の絵の上部中央に描かれているキリストは右手を挙げ最後の審判を下しているようですので
これは「偽」ではないように見えます。
15世紀、フィレンツェで狂信的な神権政治を行ったサヴォナローラはメディチ家政権下にあって享楽的な生活を
送っていた人々にそれを戒める説教を行い、メディチ家を追放、また教皇批判をしていたところ
ローマ教皇から破門を言い渡され、それを契機に神権政治は崩壊し、1498年サヴォナローラは火あぶり刑で
処刑されてしまったそうです。
「偽キリスト」はサヴォナローラのことで、画家のシニョレッリは神権政治を許してしまった過ちに対して許しを乞うため
オルビエートのドゥオーモにこのフレスコ画を捧げたということです。
「偽キリスト」はこの天井画のどの人物なのでしょう?
向きを変えて撮ったものものを貼っておきますね。
絵ももちろん素晴らしいのですが、個人的には交差ヴォ―ルトまで綺麗に装飾されているところがツボでした^^