正倉院展@奈良 [美術鑑賞]
お墓参りに島根県まで行ってきましたが、あそこまで旅費を掛けて行ってそれだけで帰ってくるのも悔しいので、
あれこれと探していると、丁度10月25日から奈良の国立博物館で正倉院展が開催されていることを見つけ、
寄り道してきました。
今回で60回目ということですが、東京の国立博物館で開催された3回を含めると63回になるそうです。
右の画像は本館です。正倉院展は新館での開催です。
○十年前学生の頃に一度訪れたことがあるのですが、その時の記憶が既に曖昧になっていまして(^^ゞ
狭い展示室に人がぎっしりだったということと、当日が体育祭で授業がなかったので、あちこちで友達に会ったという
ことだけはよ~く覚えています。
近鉄奈良駅から国立博物館へと向かって歩いているとやっぱり奈良ですね・・・早々に鹿ちゃんに遭遇。
月曜日ということもあって多少は空いているんじゃないかということを期待していったのですが、会期が2週間と大変短い
こともあって、お昼前に会場に到着すると15分待ちという表示が。でも、昨年行った京都の狩野永徳展のこと思えば
楽勝でした。あの時は会期末近かったこともあるのですが、外で50分位待ったと思います。
新館はとても広かったのですが、会場内は大勢の人で、注目の展示物の前では当然のことながら人垣ができていました。
私が入場した時に、後10分程で講堂でボランティアの人による今回の出品作品の説明が始まるというので、
鑑賞前に聞いてみました。見るポイントをスライド?OHP?を利用しながら説明して下さいました。30分弱でしたので、
これから足をお運びになる方で、もしお時間に余裕があれば聞いてから鑑賞すると分かりやすいかと思います。
*の部分を追記しました。
正倉院に収納されているものは、聖武天皇の国家珍宝帳に記載されているものが中核をなしているそうですが
その後の時代のものもあります。今回陳列されているものの中で、宝物の点検の記録は、修理が行なわれた時の
費用や使われた材料、量などが克明に記載されており、大変貴重な記録とのことです。
写経部に勤めていた人の出勤簿のようなものもあって、休んだ理由とか、仕事をサボった記録とかもありました。
まさか後世の人々が自分たちの記録をこんな形で見ることになるとは思いもしなかったことでしょうね(笑)
また、最古の戸籍も陳列されていて、当初は30年毎位で処分をしていたそうなのですが、当時は紙が貴重だったので
簡単には廃棄することができなかったのか、たまたま誰かがその裏紙を利用したことによって現在まで保存されることに
なったということです。裏の字が透けて見えています。
ユーモラスだったのは、椰子の実でつくられた人の顔ですね。なんとも可愛らしいです。
数々の宝物によってシルクロードの遥か彼方ササン朝ペルシャ、お隣朝鮮半島、もちろん中国との交流が明らかに
なっています。
双六もありました。当時かなり流行って、それも賭けてやっていたために破産する人が続出し、禁止令が出たそうです。
お寺への献納物は、当時の最高の技術を駆使して作成されていて、敷物で隠れてしまう部分や裏側まで細工や模様が
施されていました。それは鏡を使って展示されているので見ることができます。
当時の人たちが身に着けていた装身具も展示されていて今のベルトのような帯に小さな宝石が散りばめられていたり、
腰飾りなどなど、当時の人たちも現在と違わずオシャレを楽しんでいた様子が窺われました。
このように昔に思いを馳せるのも正倉院展の楽しみの一つですね。
*素晴らしいアイディアと思ったのは両側に扉が付いている厨子(物入れ)で、一般的には厨子といえば仏像などを
入れておくものですが、これは日常生活で使用されていたもので、部屋の壁際ではなく真ん中に置いてどちらかでも
物が出し入れできるようになっていました。
*鏡も見事でしたが、一緒に展示されていたそれを保管しておく入れ箱も凄かったです。多分湿気を防ぐためだった
のでしょう、皮に漆が塗られていました。今現在も輝きを失わないでいるのはこの保管箱があったからだと思います。
正倉院展を観た後に近辺を少しお散歩しました。
興福寺でも正倉院展に合わせたように特別展を開催していて、鑑賞してきましたが、こちらは仏像でした。
南円堂
東円堂と五重の塔
公開されているとのことでしたが、時間がなくなってしまったので、後ろ髪を引かれながら奈良を後にしました。
街の街路樹のハナミズキに赤い実が生っていました
正倉院展、この時期限定のお楽しみですよね(._.)φ
近頃はなかなか奈良まで足を運ぶことが無くなってしまったのですが
久々に行きたくなりました。
猿沢の池と興福寺のお写真が素敵ですね~(^^*)
by ひろころ (2008-10-29 23:07)
お宝、満載って新聞に載っていました。
by こうちゃん (2008-10-29 23:14)
正倉院展凄く多いと聞いていたので15分待ち位で入れて良かったですね。
by yukitan (2008-10-30 00:08)
久しぶりに正倉院展に行きたくなりました。
正倉院展に一時凝っていました。
通うぞって決めてから、
モノキュラー(単眼鏡)とペンライトをまず用意しました。
会場は暗いし、細工の細かいお宝多数あって、
通い慣れた(と思われる)人たちがその2種の神器を使っていたのを
目にして、購入しました。でも、時々、持って行くのを忘れて・・・・^^;
いそいそ10年くらい通いました。
正倉院展は本当に遠い昔に誘ってくれますね。
by 茶々 (2008-10-30 11:45)
お墓参り 遠い所お疲れ様でした。
猿沢の池と五重塔 素敵な写真ですね!
by ネイル (2008-10-30 14:18)
みなさん、こんにちは。
♪ひろころさん
この時期だとまだ紅葉には早いですし、、
正倉院展だけではなかなか足を運ぶことがなくて
今回はまたとないチャンスで飛びついちゃいました。
素晴らしいお宝の数々でした。
正倉院展だけでも行く価値は充分ありますね。
もう少し交通費が気軽に行けるお値段だと嬉しいです。
>猿沢の池と興福寺のお写真が素敵ですね~(^^*)
ありがとうございます。
猿沢の池では、絵を描いていらっしゃる方もいました。
by kuwachan (2008-10-30 14:48)
♪こうちゃんさん
はい、盛り沢山でした。
by kuwachan (2008-10-30 14:48)
♪yukitan さん
15分は短い方なんですね。よかったです(^^)v
前の週末に学校行事があったのか
月曜日にも拘らず小学生や中学生?も見かけました。
by kuwachan (2008-10-30 14:49)
♪茶々さん
>モノキュラー(単眼鏡)とペンライトをまず用意しました。
わ~、本格的ですね。
私が行った時もレンズを覗き込んで
見ていらっしゃる方がいましたよ。
今回オーディオガイドを借りて鑑賞しましたが、
やはり説明があると、ただ見ているだけでは
分からないところまで知ることができて
面白いですね。
by kuwachan (2008-10-30 14:49)
♪ネイルさん
お墓参りだけでは味気ないので、帰りにお楽しみとして
どこかに寄ってくることが多いです(*^_^*)
>猿沢の池と五重塔 素敵な写真ですね!
ありがとうございます。
この写真の風景ってよく見ますよね。
ウチにも版画(もちろん複製)があったような気がします。
by kuwachan (2008-10-30 14:49)
♪xml_xslさん
nice! ありがとうございます。
by kuwachan (2008-10-30 14:51)
正倉院って滅多に見れないのではなかったでしたっけ?
奈良には二回いったことがありますが、正倉院は
いったことがないのであります><
島根に行くのに奈良にいってしまうのも凄い行動力ですね^^
PS ラーメンプリンはみんなでつまんで食べるものかと^^
by yamagatn (2008-10-30 16:28)
奈良は中3の時に修学旅行に行ったきりだな~。
東京から島根に行って、帰りに奈良ですか。見事な行動力です。
by R-Month (2008-10-30 21:14)
♪yamagatnさん
正倉院自体を見学するのではなく
毎年秋に、正倉院の中に収められている宝物の一部が虫干しも兼ねて
奈良の国立博物館で展示されるので、それを見学しました。
参考↓正倉院の外観はいつでも見学可能なようです。
http://shosoin.kunaicho.go.jp/
もちろんお墓参りを終えたあとに立ち寄りましたよ。
P.S. へぇ~、皆で食べるんですか?意外です。
by kuwachan (2008-10-31 00:01)
♪R-Month さん
奈良は京都と比べると回数が極端に少なくて
片手で数えられます(^^ゞ
行きのみ飛行機利用、帰りは新幹線です。
京都で途中下車して1泊しました。
以前よりも時間は掛らないとはいえ
余り長~く乗っていると飽きちゃいますね。
by kuwachan (2008-10-31 00:09)
♪ラナさん
nice! ありがとうございます。
by kuwachan (2008-10-31 00:10)
こんばんは^^
これが噂の(笑)正倉院展・・・・外観ですね!
色づきはじめた木々や五重塔!鹿さん・・・やっぱり京都だ!
修学旅行でしか行ってないので
子供の手が離れたら秋の京都を訪れてみたいなぁ~
今はお写真で楽しませていただきます(#^_^#)
by まさぽん (2008-10-31 16:18)
♪shin さん
初めまして。
nice! ありがとうございます。
♪うさこさん
nice! ありがとうございます。
♪takemovies さん
nice! ありがとうございます。
by kuwachan (2008-11-01 00:34)
♪まさぽんさん
こんばんは~。
そうです!これが噂のなんですよ(笑)
あれ(・・?、きっと私が京都のことを良く書くせいでしょう
奈良→京都に自動変換されていますね。
どちらも歴史のある素晴らしい街ですので
是非また訪れてくださいね。
by kuwachan (2008-11-01 00:42)
“→こちら”から、来てしまいました。
正倉院展、どこかで(たぶん東京)
開催されたのは覚えていますが、興味ありませんでした。
今回の記事で興味がわいてきました。
感化されやすいんですね。
by emu310 (2009-06-07 21:46)
♪emu310さん
「こちら」にも来てくださってありがとうございます。
私もこの時が本当に久しぶりでした。
次に同じものが展示されるまでには何年かかるのか
わかりませんが、毎年毎年違うものが展示されると
思っていいのではないでしょうか。
そこが魅力ですよね☆
by kuwachan (2009-06-08 00:20)